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なぜジャマイカで着物の講演会?
この度、ジャマイカで着物と染めのワークショップを開催することになりました!
しかし、「なぜジャマイカで着物?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
単刀直入に言いますと、
今のジャマイカには、着物が必要です!!
と、言うとちょっと語弊があるかもしれませんが・・・^^;
正確に言うと、日本人が昔から大切にしてきた精神が、ジャマイカのお役に立てるという事です。
それはなぜか、何がお役に立てるのか、少しずつお話ししていきます。
着物はスーパーエコな衣服
お着物がお好きな方はすでにご存知かと思いますが、着物はとってもエコで経済的な衣服です。
「え、着物って洋服より高くない?」
と思った方も多いかもしれません。
確かに、着物は出来上がるまでにたくさんの工程と時間がかかるので、基本的にお洋服よりも高いです。
しかし、実は着物って、大事に着用すれば親子3代、あるいはそれ以上に渡って着用することができてしまうのです!
それってすごくないですか?
例えばお着物を仕立てる際、ウェストの辺り、ちょうど帯をしたら見えないところで生地を余分に余らせて、
タックを取って縫います(この部分を内揚げと言います)。
そうする事により、あとから身丈を長く縫い直す事も出来ますし、裾が擦れてしまったら、
その部分を引き延ばして擦れた部分をカットする事も出来ます。
特に着物が普段着だったころの方達は、そうして大切に大切に着用していって、いよいよお着物として着れなくなってしまったら、
今度は羽織にしたり帯にしたり、お布団カバーにしたり・・・
最後には布を裂いて糸の状態にし、裂き織りのようにして、また新たなものを作り出していました。
最後の最後まで余すことなく使い切る。
昔の日本では、エコな精神が今よりもっと当たり前に、生活の一部として溶け込んでいたんですね。
ジャマイカが抱える深刻なゴミ問題
話しは変わりましてジャマイカへ。
今、ジャマイカは深刻なゴミの問題に悩まされています。
綺麗なカリブ海をのぞめる海岸は、ポイ捨てや海から流れてきたゴミでいっぱい。
少し拾えばあっという間に写真のような山になってしまいます。
そのほとんどが写真のようなプラスチックごみ。
しかもこれらを今は、”とりあえず埋める”という、とても簡易的な処理をされることがほとんどなのだとか。
しかしこれはジャマイカだけの問題ではなく、地球に暮らす私たちみんなの問題であると言えます。
なぜなら、日本人の1人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量はなんと世界2位。
日本こそがまさに、この問題の当事者である事を知り、私は大きなショックを受けました。
エコの精神をジャマイカへ
そんな時、1通のメールが届きました。
それは、青年海外協力隊員としてジャマイカに赴任中の友人からでした。
「ジャマイカで一緒に着物の講演会を開かないか?」
というお誘いを頂いたのです。
実はジャマイカにある有名な大学には、日本語専攻科がある程、親日家の多いジャマイカ。
しかし日本人観光客は少なく、またジャマイカ人の平均月収では、日本へ旅行に来るのも難しい事などが理由で、日本文化に触れる機会はあまりないのだそう。
そこで、留学経験があり(カナダに1年以上留学していました)、着物という文化を専門にしている私に声がかかったのです。
もちろん私は「やりたい!」と答えました。
さて、和の文化を伝えるとは言え、ただ伝えるだけでなく、何かもっとジャマイカに住む方達のお役に立てる方法はないかと考えました。
そこで思い出したのは、あのビーチに集められたゴミの山でした。
「着物の活動を通して学んできた、日本のリユースの概念が、何か役に立てるかもしれない!」
そう、スーパーエコな着物の文化を通し、ジャマイカでも、リユースする事の大切さを知るきっかけにしてもらえるのではないかと思ったのです。
現地での活動予定
「一つのものを大切に使い切る」事や「リユースする」概念などを織り交ぜながら
・美術館や各地の学校で着物や染めについての講演
・草木染めのワークショップ
・着物を体験してもらうワークショップ
を行います。
場所:ジャマイカ
首都キングストン(2か所)
中部マンチェスター(2か所)
西部サンブンラナマール(2か所)
小学校1か所、高校2か所、大学2か所、美術館1か所(予定)
なお、ワークショップを開催するにあたってはJICA(独立行政法人国際協力機構)スタッフさんご協力のもと行います。
もしかするとあなたは草木染めをご存知ないかもしれませんね。
草木染めとは、化学染料を使わずに、草木や野菜などの自然のものを使って染める、環境にも体にも優しい染めの技法です。
今回は、ゴミとして廃棄されるものを材料として使用し、”リユースする”という発想を体験してもらう事を目的としています。
世界的にもムーブメントになりつつある「レジ袋の廃止」ですが、ジャマイカでは日本に先駆け、すでに買い物時に配る袋を一切禁止にしています。
ですが、お買い物に行くたびにその場でエコバッグを購入してしまう人がほとんどなのだとか・・・
そこで、自身のオリジナルエコバッグを作り、愛着を持って1つのエコバッグを繰り返し使ってもらえるようになったらいいな、と思っています。
そのためにも、染めに使用する材料も現地で調達する予定です。
奇跡を信じて
今回の私たちのプロジェクトは、すぐに結果が出るものではないと思います。
ですし、直接誰かを救えるものでもない、とも思っています。ですから
「なんでジャマイカで着物なの?」
「そんな10日前後行ったくらいで、何が出来るの?」
そう思っている方のお気持ちもとってもよくわかります。
もしかしたら何のお役にも立てないかもしれないですし、かえって邪魔になるだけかもしれません。
でも、それは行ってみないと、やってみないとわからない事だと思っています。
大きな組織には大きな組織にしか、民間人には民間人にしか出来ないことがあると思っています。
このプロジェクトが、少しでもジャマイカのゴミ問題解決へのきっかけになれるかもしれません。
または、「着物」という他国の文化を学ぶことで、ジャマイカの子供達が日本、あるいは外国に興味を抱き、
今までより広い視野で将来を語るようになるかもしれません。
もしくは、日本とジャマイカの更なる友好を深めるきっかけになれるかもしれません。
そんな奇跡が起きる事を信じて、私たちはこのプロジェクトを遂行することに決めました。
沢山の方にこのプロジェクトを知って頂き、みんなで作り上げていけたらいいなと思っています!
今後の活動報告などもブログに綴る予定ですので、ぜひお読みいただけたら嬉しいです^^
このプロジェクトを一緒に盛り上げたいと思って下さる方へ
最後まで読んでくださり、ありがとうございます^^
今回のプロジェクトですが、実はクラウドファンディングからスタート致しました。
「ゑこの和」Readyfor※こちらの期間は終了しております
沢山の方に支えられ、おかげ様で目標を達成することができ、晴れてジャマイカへ遠征できる運びとなりました!
応援、ご支援をして下さった皆様、本当にありがとうございます!!
現在は、polca(ポルカ)というアプリで引き続き支援を募っております。
もしもこの活動に賛同し、一緒にこのプロジェクトを盛り上げたい!と思って下さる方がいらしたら、ぜひとも応援の程宜しくお願い致します!
※頂いたご支援金は活動運営費として大切に使わせていただきます
※ご支援頂くには、まずpolcaアプリをダウンロードして頂く必要があります