


さて、ひょっとこ君がハマっているアニメとはなんでしょう^^?
それは「鬼滅の刃」です。
漫画では最終回を迎え、早くも”鬼滅ロス”が起きるなど、社会現象が起きる程の大人気漫画。
実は私もアニメ版で見ていまして続きが気になって仕方のないファンの一人です!(現在season1しかリリースされていないのです…早く続きが観たい~~!)
お話の内容ももちろんですが、私がどうしても気になってしまうのが
「キャラクターの衣装」
なんですよね!
これは職業病ともいえるでしょうが、私はどんなアニメ・ドラマ・映画を見ても衣装の方に目が行ってしまいます。
キャラクターが身につけている衣装は、日本の伝統的な文様をもとにして描かれているものが結構あるのをご存知でしょうか。
例えば主人公の炭治郎くんが着ている、緑と黒の羽織もその一つ。
今回は鬼滅の刃のキャラクターが身につけている、文様の名前や意味についてご紹介させて頂きます!
・衣装の秘密がわかる
・コスプレ衣装を作る時に役立つ
・漫画を違う視点から見る事ができる
・鬼滅の刃の深さを知ることが出来る
人気のトピック
キャラ別、衣装の柄と込められた意味
それでは早速見て参りましょう!
竈門炭治郎
主人公の炭次郎くんが着ている羽織は、市松文様という日本の伝統的な模様の一つ。
実は彼の父・母も市松文様の衣装を身につけており、妹の禰豆子ちゃんの帯も市松文様。竈門家のシンボルとして用いているようですね!
市松文様は別名 ”いしだたみもん” とも呼ばれます。平安時代には天皇や公家が衣装の地紋に用いていたという、歴史の深い文様の一つです。
江戸中期に”佐戸川市松”という歌舞伎役者が、ある演目でこの柄の袴をつけ、その演目が大ヒット。
それからはこの文様を「市松文様」と呼ぶようになったそう。
西洋柄でいうギンガムチェックに近い模様ですね^^
竈門禰豆子
炭治郎くんの妹、禰豆子ちゃん。鬼でありながら、2年以上も人を食べていないという強靭な精神力の持ち主の彼女は
「麻の葉文様」
という柄のお着物を着ています。
見た目が麻の葉の形に似ている為、そのまま「麻の葉文」という名前が付きました。
麻の葉は丈夫で真っすぐに育つ性質があるため、それにあやかり、産着や子供の下着類などにもよく用いられたそうです。
また、麻は健康を助けるという意味で、現在では長襦袢などにもよく用いられる非常に人気の文様の一つです。
私もこの柄のお着物を持っています^^
我妻善逸
眠りにつく前と後のギャップが激しい彼の着ているお着物は
「鱗(うろこ)文」
です。
通常の鱗文は、このように連なる事がほとんどなので、善逸くんの羽織はこれのオリジナルバージョンという感じでしょうか。
このように連なった三角形が、魚や蛇の鱗に見える事からこの名前が付いたそう。
近年では、「鱗で身を守る・身を固める」という縁起にちなみ、厄除けの柄として帯や長襦袢に良く用いられます。
善逸くんの羽織は厄除けの意味もあったのですね^^
冨岡義勇
彼の羽織はかなりオシャレですね!半分アイボリーのような深い色、もう半分は文様柄。この文様は
「幾何学文様」
と呼ばれています。
実は細かい事を言うと、麻の葉も鱗文も幾何学文様の一つなので、この柄にもちゃんとした名前があるのかもしれません。
が、私の所有している文様辞典には出てきませんでした^^;
しかしこの柄、本当によく見かけます。特にウールなどの普段着に良く見られ、色の組み合わせも冨岡さんと同じものが非常に多いのですよね!
なので作者さんは、実際にある着物を見ながら描いたのではないかなぁ?とお見受けしました。
鱗滝左近次
自身も元隊員・元柱の一人であり、現在は鬼殺隊を育てる「育手」を担う鱗滝さん。彼が着ているお着物の模様は
「波文・雲文(うんもん)」
です。
波の形を表した文様のことで、訪問着や袋帯など格式の高い着物や帯によくみられる模様の一つです。
因みにこの写真は「青海波(せいがいは)」と呼ばれる ”波文の一種” で、一番形式化された波の模様。
雲文は、雲の形を表した文様のこと。
古代中国では、名君や龍が現れると雲気が現れると言われており、とてもめでたい模様とされていた事から、日本でもおめでたい吉祥文様として取り入れられるようになりました。
今も人気の柄です。
自然をモチーフにしたお着物は、狭霧山に住む鱗滝さんにぴったりですよね^^
番外編|鋼鐵塚
鬼殺隊の刀を作る刀鍛冶職人の鋼鐵塚さんがつけているのが「ひょっとこ」のお面。


ひょっとこは火の神の遣い!?
ひょっとこの由来を聞いたことはありますか?
民俗学者・柳田国男さんが書いた『遠野物語』に、その由来が書かれています。
簡単に説明しますと、
ある日お爺さんが柴を刈っていると(芝刈りシーンって昔ばなしのお決まりですよね)、地面に穴が開いているのを見つけました。
お爺さん「穴は縁起が悪いから、塞いでしまおう」
そう言って、刈った柴を詰め込みました。しかしその柴は止まることなく穴の中へスルッと入って行ってしまったのです。
それから数か月間、ずっと柴を入れ続けるも、全て穴の中へと滑り落ちて行ってしまうのです。
ある日、いつもと同じようにその穴へ柴を入れようとしたら、穴からきれいな女の人が出て来てこういいました。(え、そんなに大きな穴だったの!?)
美女「これまでたくさん柴を下さってありがとうございました。お礼がしたいので、ぜひ穴の中へいらしてください」
そう誘われてお爺さんは美人さんと穴の中へと入っていきます。(お爺さんの好奇心凄い)
穴の中にはとても立派なお屋敷があり、中には白髪のお爺さんがいました。
お爺さんは豪華な食事でもてなされ、帰りがけにプレゼントをもらいます。(これも昔ばなしあるある)
それは、何とも表現しがた程みっともない顔をした子供でした。しかも自分のおへそばかりをいじっているという、クセの強い子供です。
お爺さんは困りましたが、白髪のお爺さんが「是非に」というので、仕方なく家に連れて帰りました。
その子供はいつもおへそばかりをいじっているので、ある日お爺さんは火箸でその子のおへそをつついてみました。
すると、なんとそこから金の小粒が出てきたのです!
それから毎日3粒ずつ金の粒を出していき、お爺さんの家は大金持ちになりました。
ある日お爺さんが留守の間に、欲張りなお婆さんが、金欲しさにその子のおへそを無理やり火鉢でほじってしまいます。
すると金の粒は出てこず、その衝撃で子供は死んでしまいます。
お爺さんはとても悲しみました。
するとある日の夜、枕元にその子供が立ち、お爺さんにこう告げます。
子供「僕と同じ顔のお面を作って、良く見える竈前の柱に飾るといいよ。そうすればまた、お金持ちになれる。」
言われたとおり、お爺さんは彼の顔に似せたお面を作り、竈前の柱に飾り大切にしました。
めでたしめでたし。
これにより、ひょっとこのお面が全国的に知れ渡っていったと言われています。
この子供の名前が「ひょうとく」という名前だったので、それがなまって「ひょっとこ」になったのだとか。
場所によっては「火おとこ」や「竈佛」ともよばれ、竈や火の神様の遣いとも言われるようになったそうです。
刀鍛冶といえば、火を使い刀を鍛錬していきますよね。それゆえ、鋼鐵塚さんがひょっとこのお面をしているとしたら、めちゃめちゃ深い!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
鬼滅の刃には様々なところで、日本の伝統的な要素が起用されています。
例えば鬼殺隊の強い軍団を「柱」と呼んだり。(神様は”一柱、二柱”と数えます)
話しの内容だけではなくそういった背景を知ることで、作品の魅力をさらに深く感じることが出来ましよね^^
作者さんの強いこだわりを感じます。
人気になるのも納得な素晴らしい作品ですね‼
今度鬼滅の刃を見る時は、こういった違う角度から見てみると、また違った気づきがあるかもしれません。
私も、アニメの続きが楽しみです!
それでは最後まで読んで下さりありがとうございます。






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