

身内から譲ってもらったものや、リサイクルで購入したお着物、実際に着てみたら袖が短くてツンツルテン!
このままじゃ着られない~
あなたはこんな思いをしたことはありませんか?
・リサイクルで買ったけど、裄が短かった
・かといってお金をかけては直したくない
・自分で裄の直し方を知っておきたい
という方にぜひ読み進めて頂きたい
「単衣着物の裄直し方法」
をご紹介いたします!
難しくないので、初心者さんでも安心です^^
人気のトピック
寸法を決める
着物の肩幅・袖幅を測る
現在の着物の袖幅と肩幅をそれぞれ測り、メモしておきます。
そして、自分にちょうど良いサイズまで、あと何センチ必要かを計算しておきましょう!
私の場合、裄が67㎝(腕の長さ)で、直したい着物の肩幅30㎝、袖幅32㎝で合計(裄丈)は62㎝しかありません。
なので、67㎝にするにはあと5㎝必要になります。
肩幅を広くしてしまうとバランスが悪くなるので気をつけましょう!

縫い代何センチ残ってるかな?
まずは何センチ伸ばせるのか、残っている縫い代をチェックします。
今回私が裄直しをした着物は袖に2㎝、見頃に4㎝弱入っていました。くけ縫い代を考慮して、袖は1㎝、肩幅は3㎝伸ばすことにします。

ということは、私の着物の出来上がり寸法は
肩幅33㎝+袖幅33㎝=裄66㎝
という計算になります。私の本当のサイズには1㎝足りませんが、まぁいいとします。
縫い代の測り方については、動画で詳しく説明しています!
上記の画像をクリックしてご覧くださいね^^
袖をはずす
フ印をつける
袖をはずす前に、袖の向きがわからなくならないように印をつけます。
和裁では”フ印”というものを、糸でつけることが多いです。
衿側に”フ”の空いている方が来るように、前袖の袖付け、袖山ギリギリに印をします。
ですから、向かって左側は”フ”の向きが逆になる事になります。
こんな感じです。
袖付け寸法を測ってメモする
袖付けを肩山から何センチにしているかを測ります。
標準寸法は23㎝ですが、古い着物は短い事も良くあります。私の着物は22㎝でしたので、23㎝に印をつけなおそうと思います。
袖を身頃からはずす
いよいよ袖をはずします。
袖の振り側の三つ折りぐけもはずして、折りあとはきれいにアイロンやコテで伸ばしておきます。
袖口のくけ、丸みなどははずさず、そのままにしておきましょう。
身頃の幅を出す

広げる丈を測り、くけをほどく
肩山から80㎝裾側に測って、待ち針をうちます。
そこを起点に肩山まで、斜めに広げていきます。
まずは、今印した80㎝の位置から肩山側へ向かって、脇の縫い代を止めているくけ糸をほどいていきます。
なみ縫いは今ははずしません。
肩幅・袖付け止まりの印をつける
着物を中表にし、袖付け側の布はしを揃えて置きます。
背中心から、最初に測っておいた出来上がり肩幅寸法+0.2㎝の印を、肩山に一つつけます。
この0.2㎝というのはきせ分の寸法です。
私の場合、出来上がり肩幅が63㎝なので、63.2㎝を、背中心から測って、袖山に一つ印をします。
”きせ”といって、縫い目を隠すように布がかぶさるように折り目をつけるので、印をつける時は、必ずこの”きせ分”多く印をつけます。

脇の印をつけ、くけなおす
定規やヘラ台のヘリを使って、着物を横に真っすぐ置きます。(中表の状態)
先ほどつけた、肩幅の印から、80㎝の待ち針をうったところまでを斜めに繋ぐように、印をつけます。
これが新しい脇縫いの印になります。

脇を縫う
印をしたところをなみ縫いします。
身八ツ口(脇の穴の部分)で、元々縫ってあるなみ縫いを見てみましょう。
なみ縫いが始まっているところから縫い始めるのですが、幅は先ほどつけた印の位置から縫います。
縫い始めは3㎝の返し縫をします。最後、元の縫い目と交わるところまで来たら、その元の縫い目を割るようにして、重ねて縫います。
縫い目を割ると、玉止めをしなくても糸がほどけなくなります。
やはり最後も3㎝の返し縫をしましょう。
縫い終わったら、前見頃側に0.2㎝のきせをかけて、縫い代を倒します。
なみ縫いについてはこちらをご覧ください。
袖付けの縫い代を作る
身頃の袖付けに縫い代を作って行きます。
まずは、幅印の通りに折り目をつけます。
そしてそのその折れ目から、0.4㎝外側に向かって縫い代を折りだします。
その折りだした0.4㎝が、袖付けの身頃側の縫い代になります。
折りだすとき、袖付け止まりでは印の通りに折り、10㎝の間で自然と斜めに0.4㎝折りだすようにする。
なので、袖をつける時、袖付け止まりの印辺りは縫い代がほとんどない状態になります。
0.4㎝折りだしたら、上からアイロンで形をキープしても良いですし、糸で仮縫いして止めても良いです。
袖つけの準備をする
袖付け止まりの印付け
袖を真っすぐに置き、袖山から最初に決めた袖付け寸法の印をつけます。
元々の寸法を測った物でもいいですし、ご自身の着やすい寸法に直しても大丈夫です。
因みに袖付けの標準寸法は23㎝なので、私は23㎝に直しました。
印をつける時は、なるべく外側、つまり縫い代になる部分にだけつけるようにします。
袖幅の印をつける
次に、袖幅の印をつけます。
最初に決めた袖幅+きせ分0.2㎝の寸法を、袖口から測って印をつけます。
私の場合、出来上がりが33㎝なので33.2㎝のところに袖山からたもとまで真っすぐ印をつけます。
(※動画の中で、間違えて34.2㎝と言っていますが、正しくは33.2㎝です)
この印が、袖をつける時のガイドラインになります。
袖をつける
待ち針をうつ
着物と袖を、出来上がりの形で置きます。
そして、衿から手を入れ袖を摘まみ、一緒にひっくり返しましょう。
まずは袖付け止まり2か所と、袖山に待ち針をうち、つり合いを見ます。
袖は先ほど印をしたところと、身頃は0.4㎝折りだしたまま、出来上がり線(0.4㎝内側に入ったところ)を合わせて待ち針をうっていきます。

袖をつける
なみ縫いで袖を縫い付けていきます。
袖付け止まりの2か所、袖山、計3か所を3㎝の返し縫いします。
縫い付けたら、袖側に0.2㎝のきせをかけて縫い代を倒します。
縫い代をくけつける
脇と袖の縫い代を身頃に、折りぐけでくけつけていきます。
もしも肩山・袖山の縫い代が、あまり残っていなくて折り込めない時は、折れるところまでくければOKです!
肩山付近は飛ばして縫いましょう。

できあがり
さて、いかがでしたでしょうか。
文章だけで理解するのは難しいと思いますので、動画と合わせてご覧くださいね^^
実は動画とブログで手順を少し変えています。
あなたがやりやすい方に合わせて進めて頂ければと思います!
動画を見る→裄直しの動画



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