みなさん、こんにちは!みーるです^^
まだお着物デビューされて間もない方からよく聞くことなのですが
「間違った着方をして、街で誰かに何か言われたら怖い!」
ということ。
そのせいで、自信を持って街を歩けない・・・
という方も多いようです。
そう、街中で急に呼び止められて
「なんてみっともない着方してるの!ちょっと直してあげるからこっちに来なさい!!」
みたいに声をかけてくる方のことを、
「きもの警察」
と呼びます。
凄いネーミングセンスですよね。笑
最近はあまり言われなくなりましたが、私も学生の頃なんかはしょっちゅう呼び止められて
「誰に着せてもらったの?」
「こんな着方見たことないわ!」
なーんて言われ続けました。(そこまで言われると、自分で着たとは言いづらい^^;)
私の場合、着物の専門学校卒業後、そのまま呉服の道へ進んだので、仕事柄何を言われても着物を着なくてはならなかったのですが・・・
そうでなければ、気持ちが萎えて着物を着るのもやめていたかもしれません。
ただでさえ、お着物を普段から着よう!という人が減ってきているのに、そんなことがきっかけで着物が嫌いになってしまっては悲しいですよね。
ということで今回は、私がこれまで実践してきた、着物警察攻略法についてお話ししたいと思います!
ぜひ最後まで読んで、参考にして頂けたら嬉しいです^ ^
・着物警察に捕まっても怖くない
・自分の着姿に自信が持てる
・着物がもっと好きになる
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着物警察って何者?
そもそも着物警察って何者なの!?って感じですよね。
簡単に言うと
「街中で、人の着姿を見て、度を過ぎて意見を述べてくる人」
です。
99%がご年配の女性だと思います。
彼女たちには彼女たちの着物のルールというのがあり、それに反した着方をしている人を見つけては、
「みっともない!直してあげるからこっちに来て!」
と、手直しをしてくれます。
直してくれるのはありがたいのですが、なんかこう・・・素直にありがとうと言いづらい雰囲気の場合が結構多いです。
もちろん全員がそうとは言いませんが。
そう、一見すると親切ともとれる行為なのに、どうしてこんなにも煙たがられてしまうのでしょう?
そこに、着物警察攻略の秘密が隠れていそうですね(゜_゜>)
なぜ生じる?若者と着物警察との摩擦
彼女たちも、お着物に情熱を持っている事には変わりありません。
その情熱が、ちょっと違う方向へと向かってしまったのだと思います。
お着物を始めたばかりの若者、そして着物警察となってしまう着物に詳しいお姉様たち。
どちらもお着物が好きという点では同じなのにすれ違ってしまう。
そこには、そもそものお着物に対する概念が違うというところに理由がありそうです。
「着物は習うもの」と思っている着物警察
少し前までは、お着物が私服でした。言ってしまえば、お洋服よりもお着物を着ていた時代の方が、まだまだ長いくらいです。
その頃にも今のように細かいルールがあったのでしょうか?
答えはNOです。
私たちが普段お洋服を好きなように選んで着ているのと同じように、お着物も好きなように着ていたはずです。(一般庶民は選べるほど、何枚も自分の着物は持っていませんでしたが)
第二次世界大戦が起こり、「贅沢は敵だ!」という風潮となったため、綺麗なお着物を着ることがなくなっていきました。
その後、戦後の高度成長期の日本において、呉服業界は普段着から高級志向品へと、方向転換していったのです。
更に、いわゆる団塊の世代と呼ばれる方達が成人式を迎える頃から、着付け教室というものができ始め、
”着付け=お稽古で習うもの”
という考えが生まれました。
高級品という地位を保つため、そしてお稽古事として成り立たせるためには、様々なルールがあった方が都合が良いので、
「衿は○○㎝、おはしょりは△△㎝出す」
なんていう謎の決まりが生まれてきたのです。
しかし、これらには数学のように明確な正解があるわけではありません。
ですから、その着付け教室によって基準が変わってきます。
というか、おはしょりに関して言えば身長によってバランスの良い長さなんて変わってきます。
(ちなみにおはしょりが生まれたのは明治の中頃で、比較的新しい決まりなんです)
と、ちょっと話がずれましたが、
そんな訳で、今着物警察と呼ばれてしまう方達の中では
「着物=しっかりしたルールに則って着る、高級品」
という考えが強いのだと思います。
または、ご自身がこれまで習って培ってきた日本の美に対しての
”日本の文化はこうでなくては”
という、正義感を持っている方も多いのではないかと思います。
着物はファッションの一部と考える若者
一方で、最近お着物に目覚める若者は、お着物を
「ファッションの一部」
と、とらえています。
あるいは、一種のコスプレ的な感覚もあるのだと思います。
花火大会に浴衣を着るのも、いつもとは違う雰囲気を味わえるという、ハロウィンのコスプレ的要素もあるからなのではないかな?と思っています。
お着物をファッションの一部としてとらえているので、着方もそれぞれ、帯と着物の合わせ方も自由な発想でコーディネートしていきます。
もちろん、若い方の中でも、正統派の方もいらっしゃると思いますが、最近は羽織をお洋服の上からコートのように羽織ったり、袴の代わりに、お着物の下にロングスカートをはいてみたり、発想はかなり自由になってきています。
こうして生まれた摩擦
そう、上記の2件を読んで頂くとお分かり頂けたかと思いますが、
”ルールを大切にする、日本の伝統美にこだわる世代”
と
”ファッション感覚で、可愛ければOKな自由な世代”
の間に起こる摩擦なのですね。
これだけ考え方が違ったら、そりゃ意見も食い違うはずです^^;
攻略法
では改めて、攻略法について考えてみたいと思います!
私が思う方法は、大きく分けて2つあります。
認めてあげる
彼女たちの主張をまず、最後まで聞いてみましょう。
言い方はきついかもしれませんが、確かに為になる事を教えてくれている事が多いです。
それを取り入れるかどうかはご自身で判断するとして、まずは相手の意見を容認してみる。
すると、自分では気づかなかった発見があるかもしれません。
一番こじらせるのは、反射的に反撃することです。
反撃すると、相手もやけになってエスカレートしてきますし、かなり長引いて、後から考えても嫌な気持ちになるだけです。
私も昔、着物姿でバスを待っていたところ、後ろに並んできた着物警察さんに、凄い酷い言われ方をされたんです。
最初は大人しく聞いていたのですが、しまいには
「こんな着付けを教えるなんて、先生の顔が見てみたいわ!」
とまで言われ、とうとう私の堪忍袋の緒が”プッツン”と切れました。笑
私のことを色々言われるのは我慢が出来ますが、尊敬する先生をけなされては、黙っていられなかったんですよね。
しかししばらく言い合いになったあと、同じバスに乗らなくてはならないという、何とも気まずい状況に陥り、
「反論しなければよかったな」
と、反省しました。笑
もう10年くらい前のお話しですが、今でも鮮明に覚えているくらい、強烈な思い出です。^^;
お礼を言う
容認したら、「ありがとうございます」とお礼をいってあげましょう。
確かにちょっとおせっかいではあるのですが、わざわざ自分たちの時間とエネルギーを使ってまで、私たちに彼女たちが得てきた知識や技術を教えてくれようとしているのです。
これがもし、ただの嫌味で文句を言ってきた人だったとしても、こちらが余裕の笑みを浮かべて
「ありがとうございます。おかげで助かりました^^」
なんて言った日には、相手も拍子抜けしてしまうはずです。
また、そういう返しをすることで、彼女たちの考え方が代わり、ただの嫌味な着物警察を一人でも減らすことが出来るかもしれません!
そうすれば、これから嫌な思いをするかもしれない着物好きさんを、救うことにも繋がるはずです^^
実はメリットもある?
上記のように、着物警察に指摘された記憶って、結構強烈に記憶に残っているんですよね。
だから、次に着物を着る時に、その指摘されたところを意識して着ることが出来る。
今思えば、そうやってしっかり指摘してくれた方達のおかげで、今の自分の着付け技術があるような気もしています。
もちろん、着物の着方だけでなく、髪型やメイクについても口をはさんでくる方も結構いらっしゃいますよね。
しかし先ほども書きましたが、彼女たちの主張は一般的な着物のルールに則って指摘してくることが多いです。(主観で言ってくる方も中にはいますが。笑)
なので、フラットにとらえると、普通に勉強になることがたくさんあります。
一般的な知識を得ることは、着物を着くずす事にも非常に役立ちます。
やはり、何も知らずに着くずすのとでは、全く変わってきますから。
言われてただ嫌がるのではなく、そこに感情を入れずにまずは
「この人は私に何を伝えようとしているのかな」
というスタンスで話しを聞くと、実は勉強になることがあったりします^^
まとめ
結果としてお伝えしたい事は
「そもそも考え方が違うので、気にすることはないよ!」
ということです。
対象法としては
「容認して、お礼を言う」
言われて腹が立つ気持ちもよくわかりますが、そこで一緒になって腹を立てても何も生み出しません。(経験者は語る)
それならば、そういう方も上手に味方につけて、素直に色々教えてもらった方があなたのお着物の世界も広がるはずです!
何度もしつこいですが、私もいーっぱい指摘されてきました!
でも大丈夫です、慣れますから!笑
今では全く言われなくなりましたし、むしろお姉さま方から「素敵ね」なんて嬉しいお声をかけて頂けることもあります^^
怖がらなくても大丈夫です、何か言われてもあなたが悪いのではないので、深く気にせずあなたのスタイルを貫いて頂けたらと思います。


それでは、最後まで読んで下さりありがとうございます^^
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